塚田 外志男
(つかた としお)
昭和12年3月31日石川県山中町に生まれる。
定時制高校に通学しながら、県工業試験場で、工芸や日本画を学ぶ。
父・塚田正に山中漆器のてほどきを受ける。
昭和28年、現代美術展初入選。
昭和50年、「有限会社 塚田工芸」を設立。
昭和63年、日展初入選(計4回入選)。
平成2年、北陸中日展で中日工芸大賞。
平成27年、アトリエギャラリー「漆廊(くろう)」設立。
平成28年、現代美術展北国賞。
平成30年、現代美術展美術文化特別賞。
令和2年12月7日、「漆廊」内ベッドで永眠。83歳。
外志男の芸術
鮮やかさ
特許を取得した超絶技法、「錦繡蒔絵」。
螺鈿の七色に囲まれた琥珀色の鳳凰が、深い漆の水面に浮かびます。
入念さ
完成蒔絵→透明漆(溜漆)→乾燥・硬化→蠟色(ろいろ)→胴刷り・擦り漆→蠟色磨き粉→指先で磨く。これが「錦繡蒔絵」です。
多様さ
アフリカ、ペルシャ、小アジアなど国際的モチーフと蒔絵が、不思議な調和を見せます。
緻密さ
目が眩むような市松や、三角形と直線の組み合わせに、永続性・普遍性がにじみます。
斬新さ
従来の花鳥風月とは違う、生活感漂うデザインから、斬新な作品が生まれました。
精密さ
直線・円・多角形、貝、金属、卵殻など、精密な構築が得意分野です。